【Krush72】KANA王座陥落ジョーダンピケオーまたもや防衛の感想内容結果
1月15日にKrush 72が開催されました。
55kgの選手が多く出場した大会で、メインにはジョーダンピケオー・KANAの防衛戦
面白い試合も多くなった結果を書いていきたいと思います。
気になった点感想も付け加えて書いてみました。
- 【第1試合】 軍司泰斗 VS 笠見玲慈
- 【第2試合】 藤橋光 VS 里見柚己
- 【第3試合】 平山迅 VS KENJI
- 【第4試合】 伊澤波人 VS 良星
- 【第5試合】 堀尾竜司 VS 鈴木優也
- 【第6試合】 石田圭祐 VS 結城将人
- 【第7試合】 中島弘貴 VS 和島大海
- 【メインイベント1】 ジョーダンピケオー VS 廣野祐
- 【メインイベント2】 KANA VS メロニーヘウヘス
- まとめの感想
【第1試合】 軍司泰斗 VS 笠見玲慈
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第1試合 | 53kg | 3分3R | 軍司 泰斗 | 笠見 玲慈 | 軍司 泰斗 | 1R 2:58 KO |
Krushの第1試合目らしくKOで始まったこの対戦ですが、お互い蹴りで倒したいと話していた両社の対戦。
1Rから両者ともに、前に出て攻めていくが少し軍司のほうが圧力が強く、笠見はラウンド終盤に失速してしまう。少しずつ軍司が圧力強めて最後は拍手もののボディでKO
解説の山本優弥さんもタイトルマッチの可能性もあると言及していましたが私もそうだと思う程の強さでした。53kg王者の武居由樹の挑戦も限りなく現実味を帯びてきた。
【第2試合】 藤橋光 VS 里見柚己
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第2試合 | 58kg | 3分3R | 藤橋 光 | 里見 柚己 | 里見 柚己 | 判定0-2 |
里見選手は以前は横須賀太賀ジム所属で新日本キックに参戦していた選手ですが、K-1横浜ジムに移籍して、Krush初参戦してきた選手。対する藤橋選手は、WildRushLeaugeにも出場していた実力者。
1R 里見選手は圧力かけて、パンチで1つ目のダウン奪う。続いてボディで2ダウン目奪う。里見はパンチで3つ目のダウンを奪いに行くが、すこし焦ったのかパンチが大振りになってしまう。
2R 里見は1Rほどの勢いはなく、藤橋が少しずつフックで盛り返していく。里見はワンツーで狙いに行くが避けられてしまう。
3R 里見はスタミナの消費が激しく、口が開き、ガードが固まってしまっている。
藤橋は、連打にヒザを交えてダウン寸前まで追い込むが明確なダウンはなく、終了
里見選手は1R目に3つ目のダウンをとってもらえたら、完ぺきな内容になったが、取れなかった時のメンタルや試合運びがよくなかった。
藤橋選手は負けてしまったが泥臭く逆転を狙い、コツコツ攻める姿勢が評価されたと思う。しかし3Rの試合でダウン2つはなかなか逆転するのは難しいのでせめてダウン1つでも取り返せていたらドローに持ち込める可能性もあったと思う。しかし見る側としてコツコツ反撃し最後にひっくり返してくれると大盛り上がりなのになぁ
【第3試合】 平山迅 VS KENJI
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第3試合 | 67kg | 3分3R | 平山 迅 | KENJI | KENJI | 判定1-2 |
1R 平山選手は押し込むようなジャブからローで攻めていく。KENJI選手はボクシング出身らしくベタ足でジリジリ追い詰めていく。
2R 2R目もほぼ同じ展開だが平山が下がらせる場面が多い。
3R 平山は足を止めてKENJIの攻撃を受けるのを待って攻撃の場面がほとんど。KENJIはガードの上からでも効果的なパンチを当てていく。クリーンヒットは少ないものの相手を削っていく攻撃
判定は2-1のスプリット判定。パンチ中心のKENJIとローも蹴れる平山の勝負だったがKENJIはローもカットせずパンチで前進してきたが、平山は相手の攻撃を待ちすぎて体力を削られすぎたか、蹴りの数が少なかった。KENJIはボクシングの癖かダッキングで攻撃をよけたりしていたが、平山もそこにヒザを合わせる体力が残ってなかった。僅差の判定だが手数の多さが勝負を分けた気がする。
【第4試合】 伊澤波人 VS 良星
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第4試合 | 55kg | 3分3R EX1R | 伊澤 波人 | 良星 | 伊澤 波人 | 判定3-0 |
強いのになかなか脚光を浴びない王者。伊澤波人
実は本名!お父さんがレゲエ好きだから。良星(らすた)という2人の勝負。
1R 開始直後からミドルロー蹴り中心に強打で攻めてくる良星。太ももにかかと落としなどのねばぁーっとした攻撃・全身で攻撃をつぶして前に出る伊澤。2人ともテクニックが高くて面白い。ラスタ選手はスイッチしながら攻撃の回転が速いタイプ。伊澤選手は身長差があるのを有利に相手の攻撃が届く前に懐に入ってしつこくロー狙い。
2R 伊澤は圧力強めて下がらせたところで右フックでダウン奪取。良星も左右のフック連打で反撃に出るが、ローのダメージが効きはじめて威力が落ちる。伊澤はその後もローでダメージ与える。
3R 伊澤は前に出続ける。良星も下がらず、ローも返して逆転狙うが前進は止まらない
伊澤選手はいつも通りの自分の戦い方に相手を引き込んで快勝。KOはないけど戦い方は玄人が好みのスタイル。良星選手は身長差があるうえローを効かされてしまったので
後半は打ち合うしかなかったかもしれない。体格も少し小さいので53kgが適正体重そうな気もするけど
【第5試合】 堀尾竜司 VS 鈴木優也
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第5試合 | 55kg | 3分3R EX1R | 堀尾 竜司 | 鈴木 優也 | 鈴木 優也 | 判定0-3 |
2R 堀尾はパンチと前蹴りで試合を進める。鈴木は入ってきた堀尾に、下がりながら連打を当てて応戦する。両者とも技術で応戦するが、印象的な攻撃は少ない。
3R 鈴木は入ってきたところに攻撃を当てていく、堀尾は前に出ていくがボディと膝を食らって後退してしまう。残り30秒お互い撃ち合う。鈴木も前に出て堀尾の攻撃をしのいでラウンド終了
堀尾選手は前に出て攻撃して優位に進めたかったが鈴木選手はその攻撃に合わせてステップバックして攻撃を重ねて応戦したので堀尾選手は1・2Rは攻めあぐねていた。
最終3R終盤にそれまでは待ちの攻撃ばかりしていた鈴木選手だが、ヒザとボディで明らかなダメージを与えれたのが判定につながった印象。
【第6試合】 石田圭祐 VS 結城将人
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第6試合 | 55kg | 3分3R EX1R | 石田 圭祐 | 結城 将人 | 石田 圭祐 | 判定3-0 |
1R 石田はパンチとインローをうまく使いながら、試合を進めるが結城は攻撃を受けながらも打ち終わりにパンチを返すが手数がもう少し欲しい劣勢気味で終了
2R 結城はパンチで強打で仕掛けてくる。石田もロー・インローなどで攻撃をやめない
お互いパンチでの場面が多くなるが少しヒットは結城のほうが上かも
3R 両者パンチで撃ち合う。けりは少ないが連打の中で石田が攻撃を散らしてクリーンヒットを奪う。
結城はパンチ力はあるだがパンチの連打終わりに重心が前足に残る傾向が強いので1Rからそこを狙われたのがもったいないかなと、ローは効いていたと思うが気持ちでカバーして前進したのが結城はよかった。石田は2Rでパンチでの攻撃に比重をおいたがもう少しローを織り交ぜるとダウンを奪えたかもしてないという印象。
【第7試合】 中島弘貴 VS 和島大海
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第7試合 | 70kg | 3分3R EX1R | 中島 弘貴 | 和島 大海 | 中島 弘貴 | 判定2-0 |
1R 和島はパンチと飛びヒザで攻めていく、中島も受けながらローを左右奥足などに散らしていく、クリーンヒットはなかったが両者手数が多く見ごたえのある攻防
2R 和島はヒザで削りながらパンチで攻める。中島はローをけりながら効かせているが少し体力が落ちてきた印象、
3R お互い前に出て攻撃を出すが和島は手数が減ってきた印象。中島はミドル、ローなどを連打に織り交ぜて攻めていく。体の強さで相手に圧力をかけて行く。
中島はk-1MAXのころからフィジカルが強く圧力が強い選手だが、相手との距離感が近い選手なのでぐちゃぐちゃになったときに押し負けない強さはまだまだ健在。テクニックの面ではローを奥足左右などに散らすのは以前よりテクニカル。終盤に飛びひざなどを出せればもっとよかったか。和島は前に出て飛びひざがよかったが終盤にスタミナ切れを起こした印象。キャリアまだ4戦なので将来有望
【メインイベント1】 ジョーダンピケオー VS 廣野祐
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第8試合 | 70kg | 3分3R EX1R | ジョーダン・ピケオー | 廣野 祐 | ジョーダン・ピケオー | 判定2-0 |
過去記事のプレビューはこちら
1R 廣野は前に出ず基本受けの姿勢。まわりながら攻撃していく、ピケオーはヒザで削っていく
2R 廣野は前にでて超近距離でのパンチの攻防に持ち込む、ピケオーは離れると前蹴りヒザ、廣野は接近戦でパンチで押していくが決定打はほぼない様子。
3R 終盤も近距離は変わらずだがブレイク後や距離が空いたとき、体を入れ替えるときに効果的にヒットを奪って廣野の攻撃を難なくこなしていく、最後まで展開は変わらず終了
3R通して、ピケオー倒せるかも?と思う展開までは持っていけなかった廣野。近距離でスタミナ奪ってドロドロでパンチを当てるなら1R目から出て行かないといけなかったのでは?近距離の時はいいがブレイク後に離れた時の前蹴りヒザ対策はほとんど見えず、期待していただけに消化不良の試合かなと、ピケオーを追い詰めた印象はほぼない。ヒット数はピケオーのほうが上だったし、連打で追い詰める場面もなかった。
ピケオーはいつもの攻撃をずっとやらしてもらえて、苦戦には見えなかった。
【メインイベント2】 KANA VS メロニーヘウヘス
試合 | 階級 | ラウンド数 | 赤コーナー | 青コーナー | 結果(勝者) | 試合結果 |
第9試合 | 50kg | 3分3R EX1R | KANA | メロニー・ヘウヘス | メロニー・ヘウヘス | 判定0-3 |
1R ヘウヘスはいきなりパンチの連打で攻める。出会い頭の左ストレートでいきなりダウンを奪う、しかし再開後自分の距離をミドルで作り、パンチを狙う、バックブローでダウンを奪い返す。
2R ヘウヘスは離れたところから踏み込んだジャブ、近距離でフックで攻撃を続けるKANAはローやミドルで散らしたいが手数がヘウヘスが多く、ペースを握れない
3R KANAは終始圧力かけて前進するが攻撃はヘウヘスの方が先手、連打で攻めるがヘウヘスの返し、前蹴りで攻撃が止まってしまう、お互い一進一退の攻防が続くが、KANAが再度ステップしたときに右の2連打でダウンを奪われる。残り30秒KANAは前に出るがダウンは奪えず終了
ヘウヘスは1R序盤から連打で攻めてダウンを奪った。あの連打でKANAの意識には連打に巻き込まれるとヤバいと意識付けできたと思う。その後ダウンを取り返したが、その意識付けは残っておりKANAが前進して圧力かけるも手を出すのはヘウヘスが先の展開がほとんど。見た目には攻めてるように見えるがヘウヘスには休めるポイントの一つだったのかもしれない。KANAのKOパターンの一つとして相手を連打で下がらせてフックストレートみたいな軌道のパンチで倒す。相手の左にかぶせる感じの右フックは今回見られなかった。1R目のラッシュで出せなかったのかもしれない。左右のフックの連打を放ってきたのはヘウヘスのほうだった。ダウンがなければ延長もありうる展開だったのであそこでリズムを変えて右のダブルで攻めたヘウヘスの技術が光った。KANAは女子選手のスターなのでリベンジ、再起を見てみたい。個人的には、コンビネーションのローと単発のローの蹴り方を増やすともっと試合運びが楽になると感じた。女子の試合でメインイベントしかも最終試合に値する試合だったと思う。負けたのは残念だが
まとめの感想
大会自体はKO決着は少なく、派手な大会ではなかったかなという印象もあったが、K-1が復活する前に活躍していた選手は、K-1に参戦しているので今は次世代への過渡期なのかなという印象も。本戦唯一KO決着の第1試合の軍司選手は次大会も期待したい。
Krush本戦1試合目は武尊が務めてきて、大会の起爆剤になる重要な試合なだけに第1試合目にふさわしい選手だと思う。
マイクスジム勢が2階級戴冠しているので、特に日本人は何とかジョーダンピケオーを止めてほしい。